職業学校出身の男性がマサチューセッツ工科大学博士に進学 浙江省

2023/12/26 11:30

12月25日、中国のブログ「ウェイボー」で、「専門学校の風がマサチューセッツ工科大学に流れ込んだ」とのハッシュタグがトップに立った。

ブロガーがアップした写真を見ると、周信静さんという男性の経歴が示されており、2009年-2012年に温州市竜湾区職業技術学校(職業高中)、2012年-2015年に浙江経貿職業技術学院(専科)、2015年-2017年に杭州電子科技大学(本科)、2017年-2020年に浙江大学(修士)、そして2020年にマサチューセッツ工科大学大学院(博士)入学、とのことである。

周さんは、子供のころあまり厳しくしつけられず、中学を卒業して職業学校に進学したが、そこで平凡に過ごそうと思わなくなり、懸命に学業に打ち込み始めた。苦手科目もあり基礎も弱かったが、コツコツと勉強して名門大学に進学し、マサチューセッツ工科大学にまで登りつめたのである。

友人や同僚からも高く評価されていた周さんは、データベースやコンピューターシステムの研究に心血を注いだ。DolphinDB的創業者である元上司のDavisさんは周さんについて、「殊勝なものを感じる。志が高く、立派な存在だ」と見ている。

Davisさんは「インターンをしていた周さんは、データベースの処理能力やシステムコーディングの基礎知識が抜群であった。本採用を強く勧めたが丁寧に断られた。『やはりアメリカでデータベースのPhDを学ぶ。まずは大手企業のデータベース部門で修業を積みたい。そして出願で有利になるよう、数年間の猶予期間で優れたデータベースの論文をいくつか発表したい』と言われた」と話している。

Davisさんは、周さんの誠意やこだわりを前に感情を捨て、これからも頑張るようにと励ました。周さんはのちにテンセントに就職して活躍したが、初心を変えず、多忙な合間を縫ってデータベース会議の論文や博士課程進学への準備をしていた。

Davisさんは、周さんから中国の若者の集中力やこだわりを感じたと言う。「これこそわれわれ一般人や普通に賢い人が学ぶべきものだ」と述べている。

(中国経済新聞)