『おくりびと』で第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した滝田洋二郎監督がメガホンを執った中国映画『サイレンス・オブ・スモーク(原題:我爸没说的那件事)』が、11月3日(金)より中国各地で公開される。
本作は、雲南省で伝統的な菓子屋を営む親子を描いた作品。7代目店主の柳庭深(リュウ・ティンシェン)は、息子で8代目店主の柳見三(リュウ・ジエンサン)に代々伝わる秘伝のレシピを教えるのに消極的だった。そして、いつまで経ってもレシピを継承できないことに苛立つ息子と、父親との間で確執が生まれてしまう。だが父・柳庭深の死によって、そのレシピが徐々に明らかになるが・・。
今回、滝田監督と『おくりびと』のスタッフ7人以外は、全員が中国人キャストで撮影。
滝田監督は公開前のインタビューで、「アジアの父親像というのは寡黙で、その背中で語る。そして年を取るごとに父を理解していくという独特な世界観があります。今回、中国の父と息子を描いた素晴らしい原作をいただき私たち『おくりびと』チームは、『サイレンス・オブ・スモーク』という作品を作りました。この作品には、私の父親像というものが込められておりまして、全ての父親へのメッセージ、そして全ての父親から子供へのメッセージを伝えていきたいと思っています。皆さんに楽しんでいただければ幸いです。よろしくお願いします」と結んだ。
(中国経済新聞)