中国で2大映画監督が国慶節にガチ勝負

2023/09/19 14:30

この夏、中国の映画界は、興行収入が2019年同時期の177.78億元(約3605億円)を上回る206.19億元(約4181億円)で、観客数はのべ5.05億人以上に達した。過去最高の出来栄えに対し、間もなく迎える大型連休の国慶節期間中もこの勢いが続くようにとの願いが高まっている。

今年の国慶節は現段階で、実写版5作品、アニメ6作品の計11作品が決まっており、中でもハン・グンとチェン・カイが出演する都会のラブコメ「前任4:英年早婚」(Ex 4: Marry Young),アンディ・ラウ、チャン・ハンユーが主演の「モスクワ行動」、スポーツコメディーの「それほどエキサイティングではなさそう」が期待の作品と見られている。

ただし、今年の国慶節の一番の見所は、中国の「第5世代監督」の代表格であるチャン・イーモウ氏が指揮した「堅如磐石(Under the Light)」と、チェン・カイコー監督の「志愿軍:雄兵出撃」のガチ勝負である。

チャン・イーモウ監督の「堅如磐石」は、ある市の公安局刑事鑑定所の若手警官である蘇見明(雷佳音演)が、市民の安全を守るため、高貴な地位にある父の鄭剛(張国立演)の反対を押し切って、およそ100億元の巨大利権に絡んだ殺人事件の調査を進め、大きな騒ぎを起こす物語である。チャン・イーモウ監督はこの作品について、2019年の平遥国際映画祭で「私の好きな刑事ものであり、これまでトライしたことのない独特のタイプのものだ」と述べている。

また、チェン・カイコー監督の「志愿軍:雄兵出撃」は歴史や軍事を素材にしたものである。公開情報によるとPart1~3に分かれており、この国慶節に上映されるPart1は出兵の決定と朝鮮入りをめぐって話が展開する。配役については、「堅如磐石」と同じように実力派役者をふんだんに起用しており、夏季映画にも登場したシン・バイチン、チュー・イーロン、チャン・ツィフォン、チャン・ツィイー、チャン・ソンウェンなどが舞台を賑わす。

(中国経済新聞)