2003年から2011年まで角川ビーンズ文庫(角川書店)より刊行された雪乃紗衣『彩雲国物語』が、中国でドラマ化されることが決まり現在撮影が行なわれている。
『彩雲国物語』は、架空の国・彩雲国を舞台とした歴史ファンタジー。名門だが貧しい紅家の娘・秀麗は、幼少期の動乱の記憶から「人を助けることのできる」官吏になりたいと願っているが、女性は登用試験を受けることすらできない。だが、即位間もない新王の教育係を引き受けることになり、それをきっかけに、官吏登用試験への道が開かれていくという物語だ。本作は累計発行部数668万部を記録。NHKでアニメ化されており2006年4月から2007年2月まで『彩雲国物語』第1シリーズ、2007年4月から2008年3月まで『彩雲国物語』第2シリーズが放送された。
現在、中国で撮影が行われている『雲秀行』(ユン・シュ―・シン)は『彩雲国物語』を原作としたドラマで、6月5日から撮影が行われている。
主役の紅秀麗(こう しゅうれい)を李一桐(リー・イートン)、紫劉輝(し りゅうき)をドラマティック・時代劇『宮廷衛士の花嫁』で元SNH48の鞠婧禕(ジュー・ジンイー)の相手役を演じた曾舜晞(ツォン・シュンシー)、茶克洵(さ こくじゅん)をファンタジー時代劇『長月燼明Til the End of the Moon』で注目を集めた鄧為(ドン・ウェイ)が演じている。
主役を演じる李一桐(リー・イートン)は、1990年生まれの32歳。山東省で生まれ10歳から舞踏を習い、大学は舞踏を専門とする「北京舞踏学院」へ入学した。在学中から演技に興味を持ち始め、2015年放送の歴史ドラマ『半妖傾城(Demon Girl)』でデビューを果たす。2017年に放送された『射鵰英雄伝(The Legend of the Condor Heroes)』では、ヒロイン役の黄蓉(ホァン・ロン)を演じ、高い演技力によって「年度新鋭劇星奨(最優秀新人賞)」を受賞。その後も『晩媚と影 ~紅きロマンス~』、『剣王朝~乱世に舞う雪~』、『大唐流流~宮廷を支えた若き女官~』など日本でも放送され話題となった作品に続けて出演している。
『雲秀行』は、中国の動画配信サイト「愛奇芸(iQiyi)」で放送されることが決定しており、近いうちに放送日が発表される予定だ。
(中国経済新聞)