シノペック、2022年は1日に1.8億元(約34.3億円)の儲け 石油・天然ガスの利益が過去10年で最高

2023/03/28 13:17

中国石化(シノペック)は3月26日に2022年度の業績報告を発表し、売上高は前年比21.06%増の3.32兆元(約63.2兆円)、純利益は同6.89%減の663億元(約1.26兆円)であった。

年間利益額を1年365日で割れば、1日あたり約1.8億元の儲け(約34.3億円)となる。

この中で、石油や天然ガスの調査や開発における利益はここ10年間で最高だった。

2022年の石油・天然ガスの生産量は前年比1.9%増の6878.96万トンで、国内の原油生産量は3532.26万トン、天然ガス生産量は353.65億立方メートルで前年比4.1%のプラスだった。国内生産量は過去最高となり、利益もここ10年間で最高となった。

また、精製品の量や価格の上昇を受け、原油、天然ガスなど川上側品目の販売による売上高は前年比23.3%増の1923億元(約3.66兆円)であった。

シノペックは世界最大の石油精製会社、世界第2位の化学メーカーであり、事業範囲は調査や開発、石油精製、化学品製造、営業、販売に及んでいる。

このうち一番の利益源が石油の精製や販売であり、2022年は販売業務での売上高が前年比20.9%増の1兆8558億元(約35.3兆円)(全売上高の55.9%)であった。これについてシノペックは、精製油の売値が大幅に上昇したことで販売減による影響を抑えたと見ている。売上の中身を見ると、ここ10年間は石油精製や営業、販売が60%前後を占め、安定推移している。

シノペックの馬永生会長は2023年について、「中国経済が回復することで国内の天然ガスや精製油、化学品の需要が急速に増えるだろう。資本支出を1658億元(約3.16兆円)として資本構成を改善し、資金の運用効率を引き上げる」と述べている。

(中国経済新聞)