新エネ車メーカーの理想汽車CEO、「値下げで販売量を増やせなくともライバルを倒せる」

2023/03/6 14:33

理想汽車(Li Auto)の李想CEOは3月2日、「値下げで販売量を増やせなくともライバルを倒せる」と述べた。大手2社(テスラとBYD)が価格競争をしている今年は業界全体が苦しくなると見ている。

新エネ車業界は、今年初めにテスラが大幅な値下げをし、各メーカーもそれに追随した。理想の李鉄CFOは、「値下げはトータル的な決断であり、今年が利益安定の元年になって欲しい。マーケットシェアに注目し、長期的にはさらに効率に留意する」と述べた。すなわちテスラに追随しての値下げはしないということである。

新エネ車メーカーは今年、軒並み売上を落としている。去年までに新勢力であるバイトン(拜騰汽車)や博郡汽車などが力不足や資金繰り問題などで破産に追い込まれたほか、大手である蔚来(NIO)、小鵬(Xiaopeng)、理想なども、存続はしながらも多くは赤字を抱えている。この中で理想の赤字額は蔚来や小鵬より少ない状態である。

李想CEOは、「自動車業界の特徴として、粗利率が特に重要である」という。粗利率は力の発生源であり、健全な数値にならないと長期にわたって研究開発費がつぎ込めないとし、新エネメーカーとって一つの目安は20%で、BYDやテスラはそのラインをクリアーしているという。「研究開発費は10%以上とすべき。販売管理費はかなりうまくいっても7%~8%は必要で、ほかにある程度のリスクも見込み、それに資本投入や工場の建設なども必要だ。よって健全な粗利率は20%であると見ている」と述べる。理想汽車は2022年第四四半期の粗利率がその健全ラインである20.2%に回復したと李想CEOは言う。

(中国経済新聞)