中国、帰国者へのPCR検査回数を緩和 国際線航空券が18%値下がり

2022/11/14 15:48

中国政府の新型コロナウイルス対策本部が11月11日に発表した「感染対策のさらなる改善に向けた適切で正確な業務の実施に関する通知」で、各航空会社を対象としていた国際路線の運航一時停止措置が撤廃され、乗客に義務付けている搭乗前48時間以内のPCR検査回数がこれまでの2回から1回に改められている。

またこれに合わせて、カナダなど各国の中国大使館が、航空機の乗り継ぎで中国に入国する場合のPCR検査について、出発地または経由地のいずれかで行えばよいと発表している。

これまで、中国行きの便の主な経由地であるシンガポール、東京、ソウルなどでは乗り継ぎ時のPCR検査ができず、これらを経由しての中国渡航が事実上不可能であった。

今回の緩和措置で、中国への帰国は一段と便利になる。11日はさらに、入国者に対する隔離期間を2日間短縮し、自宅観察3日間を自宅隔離3日間に改めるといった措置も発表されている。

過去2年間大幅に規制されていた航空便の国際線も、今年の後半からかなり回復している。10月30日から実施されている来年春までの新しいダイヤでは、国際線の便数が前年比で2倍以上となっている。

またこれに伴い、過去2年間に1万元ないし10数万元にも達していた航空券代も値下がりし始めている。航空アプリ「航旅縦横」の最新データによると、11月の国際線のチケット平均価格(税別)は1万元(約19.6万円)を割り込み、前月より約18%安い8783元(約17.2万円)となっている。

また11.1-11.10、中国の航空会社の国際線利用者数は、去年同時期のおよそ2倍となるのべ78000人以上であった。中国行きで利用者数が多い路線は順にソウル-上海、台北-上海、香港-上海、東京-上海、香港-北京、シンガポール-上海、バンコク-上海、香港-成都、フランクフルト-北京、東京-大連となっている。

(中国経済新聞)