中国主要自動車メーカー、半数超が減益 価格競争激化で収益圧迫

2026/05/21 11:00

2026年1〜3月期決算から、中国自動車業界が厳しい収益圧迫局面に直面している実態が浮かび上がった。中国メディアがA株および香港上場の主要乗用車メーカー12社の財務データを集計したところ、7社で最終利益が前年同期比で減少し、全体の半数を超えた。

赤字幅が拡大した企業も目立った。Leapmotor(零跑汽車)は3億9000万元(約84億円)の赤字となり、赤字額は前年同期比で約3倍に拡大。BAIC Motor(北京汽車)は8億3000万元(約179億円)の赤字、Anhui Jianghuai Automobile Group(江淮汽車)は6億600万元(約131億円)の赤字となり、いずれも赤字幅が大きく膨らんだ。

黒字を維持した企業でも減益が相次いだ。Changan Automobile(長安汽車)の純利益は3億5100万元(約76億円)で前年同期比74.1%減、BYD(比亜迪)は40億8500万元(約881億円)で55.4%減、Great Wall Motor(長城汽車)は9億4500万元(約204億円)で46.0%減となった。

また、Geely Automobile(吉利汽車)は41億6600万元(約899億円)で26.6%減、Chery Automobile(奇瑞汽車)は41億7000万元(約900億円)で10.3%減となり、中国自主ブランド大手でも収益悪化が鮮明となった。

一方、Seres Group(賽力斯)、SAIC Motor(上海汽車集団)、GAC Group(広州汽車集団)、BAIC BluePark(北汽藍谷)の4社は増益、または赤字縮小となった。ただ、増益率はいずれも1%未満にとどまり、業界全体の収益回復は依然として力強さを欠いている。

利益が圧迫される中でも、多くの企業は研究開発投資を拡大している。12社中9社で研究開発費が前年同期比で増加し、全体の75%を占めた。

業界関係者は、激しい価格競争に加え、研究開発負担の増加、市場成長の鈍化、原材料価格の上昇、輸出時の為替変動などが収益悪化の主な要因になっていると分析している。

中国乗用車市場情報連席会の崔東樹・秘書長によると、2026年1〜3月期の中国自動車業界の売上高は2兆4128億元(約52兆円)で前年同期比0.2%減少した一方、コストは2兆1406億元(約46兆円)で0.7%増加。利益総額は784億元(約1兆6900億円)で18%減少した。業界利益率は3.2%にとどまり、製造業全体と比べても低水準が続いているという。

販売面でも回復は鈍い。中国乗用車市場情報連席会によると、5月1〜17日の全国乗用車小売販売台数は68万台で、前年同期比23%減少した。

こうした収益悪化は中国市場に限った現象ではない。世界の自動車業界全体が「低収益化」の局面に入りつつあるとの見方も出ている。

欧州勢では、独フォルクスワーゲンの2026年1〜3月期純利益が前年同期比29.6%減、メルセデス・ベンツが17.2%減、BMWが23.1%減となった。

また、日経アジアによると、トヨタ、本田、日産など日本主要7社の2026年度通期純利益見通しは合計3兆9000億円となり、過去最高だった2023年度の7兆5400億円から約48%減少する見通しだ。

(中国経済新聞)