国慶節・中秋節の12連休、旅行需要が急拡大

2025/09/30 15:30

今年の国慶節・中秋節は暦の並びから、9月28日から30日に休暇を取得すると最長12日間の連休となる。このため、多くの人々が前倒しで休暇モードに入り、国内各地で観光需要が急速に高まっている。

旅行プラットフォームの同程旅行(どうていりょこう)によると、9月28日時点で北京(ペキン)、成都(せいと)、重慶(じゅうけい)などの都市では交通・宿泊需要が明らかに増加。26日以降、北京(ペキン)や上海(シャンハイ)、広州(こうしゅう)、西安(せいあん)、杭州(こうしゅう)、南京(なんきん)、長沙(ちょうさ)、南寧(なんねい)などの主要都市ではホテル検索・予約が急増したほか、阿壩(あは)、興安盟(こうあんめい)、ウルムチ、迪慶(てきけい)、海北(かいほく)、黄山(こうざん)、伊春(いしゅん)など地方都市も観光客でにぎわっている。さらに、保亭(ほてい)、西充(せいじゅう)、文昌(ぶんしょう)、陵水(りょうすい)、三沙(さんさ)といった小規模な観光地でも旅行商品検索が前年比3割以上伸びている。

宿泊分野では、艺龍(いろん)ホテルプラットフォームで、長沙(ちょうさ)の「廷泊(ていはく)ホテル」各店舗の宿泊率が前年比20%増加、上海南京路(シャンハイ・なんきんろ)の艺龍(いろん)ホテルも9月26日時点で12%上昇した。途家(とか)民宿の予約量も9月27日から30日にかけて前年同期比10%増となり、利用者の約4割を2000年以降生まれが占めている。

旅行会社途牛(とぎゅう)は、9月30日から10月4日を移動のピークと予測。特に10月1日が最多となる見込みだ。全体の3割以上が「前倒し出発」を選び、テーマ型観光施設が人気を集めている。例えば「3日休んで12連休」を実現した人々により、上海海昌海洋公園(シャンハイ・かいしょうかいようこうえん)のチケット予約は前年比313%増加。ナイト営業を11月9日まで延長した。上海ディズニーや野生動物園(やせいどうぶつえん)も特別イベントや夜間プログラムを展開し、夜間経済の消費拡大を後押ししている。

民宿市場も好調で、予約件数は前年比3割以上増加。「紅葉狩り」「星空鑑賞」を目的とする旅行が注目を集め、利用者層は95後世代(1995年以降生まれ)が3分の1超、00後世代(2000年以降生まれ)の伸びも顕著だ。外国人観光客も中国全土125都市を訪れており、昨年より20都市増加した。

ホテル業界では、華住グループ(かじゅうグループ)によると全体の予約率が前年比3ポイント上昇し、一線都市の中では北京(ペキン)がトップを維持。沿海都市の大連(だいれん)、天津(てんしん)、青島(ちんたお)、日照(じつしょう)や、広西(こうせい)自治区の各地も人気が高まった。ブランド別では「花間堂(かかんどう)」「宋品(そうひん)」「美爵(びしゃく)」「施柏閣(しはくかく)」といった高級ホテルが大幅に伸びたほか、大衆ブランドの「海友(かいゆう)」「漢庭(かんてい)」も予約率がそれぞれ5ポイント、4ポイント増えている。

総じて、今年の「ダブル節」連休では、旅行市場が大きく盛り上がり、ホテルや民宿、テーマパーク、そして夜間経済が全面的に活況を呈している。

(中国経済新聞)