ドラッグストアチェーン「老百姓」の会長が勾留される

2024/08/2 11:30

中国の大手ドラッグストアチェーンの「老百姓」は7月30日夜、創業者で実質的支配者である謝子竜会長が湖南省監察委員会に勾留され、取り調べを受けていると発表した。7月28日に本人の家族に対し当局側から連絡があったという。これについて会社側は、「会社とは無関係であり、現段階でこれに関する連絡は受けておらず、調査への協力依頼も受けていない」と強調している。

老百姓はホームページによると、2001年設立で薬品販売の大手であり、湖南省、江蘇省、安徽省、甘粛省など18の地域で計14000以上の店舗を持ち、従業員数は4万人以上となっている。

資料によると謝会長は1966年生まれで、老百姓の2023年の年間報告によると、全国労働模範、第5回全国道徳模範(誠実で信用できる人)に選ばれており、さらには第11回、12回、14回全国人民代表者大会に出席し、中国民主建国会中央会委員、湖南省副主任委員、中国医薬物資協会名誉会長、中国医薬商業協会副会長、湖南省薬品流通業界協会会長も務めている。

今年3月末の時点で、謝会長は妻の陳秀蘭さんとともに、老百姓医薬集団を通じて老百姓の株式26.11%を所有している。陳さんは個人でも老百姓の株式1.78%を保有しているが、謝会長自身には個人保有分はない。

老百姓の業績を見ると、2023年は売上高が前年比11.21%増のおよそ224.4億元(約4725億円)、会社帰属の純利益は同じく18.35%増のおよそ9.29億元(約196億円)であった。

また今年の第1四半期は、売上高が前年同期比1.81%増のおよそ55.39億元(約1166億円)、会社帰属の純利益は同じく10.27%増のおよそ3.21億元(約67.6億円)となっている。

(中国経済新聞)