旅行会社が2024年春節の行楽データを発表 遠方や海外への旅行者が多く4日間以上の旅が70%超

2024/02/20 08:30

中国は2024年の春節、国内旅行、海外旅行ともに過去最高の人数を記録した。飛猪旅行(Fliggy)やトリップドットコムなどの旅行サイトによると、今回の春節連休は過去最大の人出となり、国内旅行の予約数は2019年の同じ時期を大幅に上回った。

馬蜂窩のビッグデータによると、連休中は遠方への旅行が予約件数の65%以上で、旅行期間4日間以上が70%以上、さらに6日間以上の割合が37.7%に達している。若い世代は帰省と旅行を掛け持ちしており、故郷に帰ってから家族でまた出かけるという傾向が目立ち、2月12、13日(旧正月3、4日目)に行楽のピークを迎えた。

この中で、新年の雰囲気が強く感じられる北京が人気ナンバーワンの行楽地となった。故宮や頤和園、ユニバーサルスタジオなど定番の観光地のほか、竜潭公園や地壇、八大処など行われた伝統の縁日が「大盛況」で、色濃い文化を味わった。北京ではまた、温楡河公園で行われた「第一回ランタンフェスティバル」も賑わいを見せた。数多くのランタンが飾られた中で大勢の人が詰めかけ、注目度は150%アップした。また年越し番組「春晚」の別会場となった陝西省西安の「国風」は、伝統文化が見事に披露され、人気スポットである西安が一段と脚光を浴び、注目度は400%アップした。西安では「国風文化」が味わえるスポットとして、大唐不夜城、城墻灯会、大唐芙蓉園が人気を集めた。

今年はFliggyのビッグデータでも、南北を移動する傾向が鮮明に現れた。広東省、海南省、福建省など南の暖かい地域で年を越す「避寒ツアー」や、黒竜江省、吉林省、河北省など北の地方で「雪の年越し」をする動きが顕著で、予約件数は前年比105%増となっている。また「古都めぐり」もかなりの人気で、予約は前年比115%プラスであった。

さらに、海外旅行者の数も去年10月の国慶節連休を上回り、馬蜂窩によると人気の旅行先としてビザなし渡航のできるシンガポール、マレーシア、タイがベスト5に入った。

海外では、中国人観光客を招こうと、春節ムードを出してさらなる工夫が凝らされた。このうち、UAEドバイのアラブタワーホテルで催されたドローン1000台による飛行ショー「飛竜在天」が一番人気の「名場面」となり、現地の注目度が200%以上アップした。またイタリアのミラノでは、旧正月1日目に大規模な獅子舞イベントが行われ、祝日ムードを彩った。シンガポールは全土に渡って「竜一色」となり、街のあちこちで竜の姿が見えている。休み中にマリーナベイで何度も行われた大規模な「ドラゴン」のドローンショーも、中国人観光客にとっては見逃せないイベントとなった。

(中国経済新聞)