中国国家統計局の局長、2023年GDP成長率について語る

2024/01/19 11:30

中国国家統計局(NBS)は1月17日、2023年の中国経済に関するデータを発表した。2023年全体の国内総生産(GDP)は126兆600億元(約2594兆円)で、前年比5.2%増となった。 中国国家統計局の康義局長は同日、国務院情報弁公室での記者会見で、「2023年の中国経済に期待される主な目標は成功裏に達成された」と述べた。

民生銀行のチーフエコノミスト温彬氏は、2023年の経済動向について「困難を克服し、順調に終わる」と表現。続けて、「2023年の第1四半期の成長率は4.5%、第2四半期は6.3%、第3四半期は4.9%、第4四半期は5.2%となり、「N」字回復となった。外的圧力と内部の課題が激化するなか、中国経済が回復の勢いを維持し、年間目標を達成するのは容易ではない」と述べた。

康氏は、「中国経済の動向を観察するためには、他国との比較も重要」とした上で、「2023年の中国の経済成長率は、予想される世界の成長率の約3%を上回り、主要経済国の中でも高く、世界の経済成長の30%以上の貢献をしている」と述べた。比較可能な価格で計算すると、2023年の経済成長の増分額は6兆円(約123兆5000億円)を超え、これは中規模国の1年間の総経済生産高に相当する。

中国社会科学院は、「経済白書:2024年中国経済の状況分析と予測」で、2024年の経済成長率を5%前後と予測している。康氏は、「最近、企業と住民の期待感は若干回復しており、12月の製造業生産・営業活動期待指数は55.9%、非製造業事業活動期待指数は60.3%と、いずれも比較的高い水準にある」と述べ、一方で「2024年に持続的な景気回復を促進するためには、いくつかの困難や課題も待ち受けている」と指摘した。

(中国経済新聞)