韓国で中国産の唐辛子パウダーが人気 市場シェア4割に迫る

2023/12/20 14:30

高齢化の影響を受け、韓国における唐辛子の栽培面積が今年に入って過去最低を記録した。韓国では、品質が良く低価格で購入できる中国産の唐辛子パウダーが好まれ、市場シェアは40%近くに達している。

韓国の国産唐辛子パウダーの自給率は、主に栽培面積の減少により、以前に比べて激減。 唐辛子を植える過程では、農家は頻繁に害虫駆除を行う必要があり、収穫の段階でも多くの人手を必要とする。 しかし最近は、農家の高齢化、人件費の高騰など、唐辛子を栽培する面積を減らすしかなく、生産量も減少の一途を辿っている。

今年の韓国における唐辛子の栽培面積は、統計のある1975年以降で最低を記録。今年の唐辛子生産量は前年比10%以上減少し、約3年ぶりの低水準となった。

中韓FTAのおかげで、韓国は昨年、唐辛子パウダーだけでなく、中国から過去最高の合計10万トン以上のチリソースを輸入。中国製のチリソースは、その手頃な価格と使いやすさから韓国の調味料業界で高く評価されている。 調査によると、韓国の有名食品会社の多くが中国産チリソースや調味料ミックスを原料として使用している。

2020年の世界の唐辛子栽培面積は前年比0.4%増の199.9万ヘクタール、生産量は前年比3.3%増の3,928万トンとなった。FAO(国連食糧農業機関)のデータによると、中国は世界最大の唐辛子生産国である。2014-2020年の中国の唐辛子栽培面積と生産量は増加傾向を示している。

2020年、中国の唐辛子の輸出量は11万2400トンで、前年比1.7%増、輸出額は1億5097万ドル(約1兆5080億円)で、前年比8.9%増となった。

(中国経済新聞)