中国で7月17日夜8時現在、夏映画期間(6月1日-8月31日)の興行収入が90億元を超えた。去年のこの期間の興収が91.35億元であったことから、今年は前半だけでほぼ去年並みの数字を記録したことになる。作品別に見たこの夏の興収ベスト3は、サスペンスものの「消失的她」(消えた彼女)、俳優のワン・バオチャンが監督を務めた「八角籠中」(Never Say Never)、唐の詩人が描いたアニメ映画の「長安三万里」となっている。
この夏はまず洋画が人気を集めた。6月1日から20日にかけて、「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」、「Fast X」、「トランスフォーマー/ビースト覚醒」、「ザ・フラッシュ」、「マイ・エレメント」などが日替わりで興収ランクの1位、2位を占め、ハリウッドファンは大いに楽しめた。
ところが6月21日、中国の「消失的她」が先行上映で3600万元(約6.95億円)を売り上げ、並みいる洋画を抑えてランキングトップに立った。この作品は7月17日夜8時現在で興収が33.83億元(653.9億円)に達しており、ビッグデータの見積もりではすでに34.9億元(約6746億円)となったという。特筆すべきは8000万人以上の観客のうち女性が76.4%であったという点である。
また、「八角籠中」もかなりの口コミを集め、レビューサイト「豆瓣」では7.6点の高得点をマークした。興収は7月17日現在で15億元(約290.0億円)を超え、今年の中国映画の中で4位に立っている。
「長安三万里」も7月8日の封切りから好調な滑り出しを見せ、7月17日11時49分に興収が7億元(135.3億円)に達した。7月15日、16日は連続で1億元に達し、16日は「八角籠中」を上回る1.4億元(約27.1億円)となっている。
(中国経済新聞)