中国で、設立から日の浅い香港航天科技集団が、衛星発射基地も備えたスペースポートをアフリカのジブチ共和国に建設することになった。中国にとって海外初の衛生発射基地となる
中国の政府系メディア「中国日報」は1月12日、香港航天科技が先ごろジブチ政府および達之路国際ホールディングスとともに、ジブチでのスペースポートの開発や運営に向けて覚書きを取り交わしたと報じた。衛星の発射台7か所とロケット実験台3か所を設けるほか、発電所、浄水場、宇宙港、道路、港なども整備するという。
航天科技集団は、香港初の宇宙事業運営会社として2019年7月に設立され、スペース産業における衛星のリモートセンシング、製造、ナビゲーション、通信などを手掛けている。2021年4月に、香港上場済みの江西省の不動産会社「恒達集団」を買収することで上場を果たした。国営企業であるか民間企業であるかは定かでない。
ジブチは北緯12度前後で、中国の海南島にある文昌衛星発射場より赤道に近く、東向きに低軌道衛星や静止衛星を打ち上げるのに大変有利である。
衛星の打ち上げ事業が遅れているアフリカでスペースポートや発射場を建設することで、中国の宇宙ビジネスは市場開拓が進んで一段と成長するだろうと報道されている。
(中国経済新聞)