このところ中国では「調理済み食品」が話題を集めている。民間各社が手を出しているほか、地方政府も支援策を打ち出しており、飲食業界におけるドル箱商品のようになっている。最近、白物家電大手のグリー電器ガこれに興味を示し、取り組みを始めている。
広東省珠海市で9月7日、調理済み食品について検討する会合が行われ、広東省農業農村庁やその関係部門、珠海市の黄志豪市長、グリー電器の社長兼総裁である董明珠氏などが出席した。
董氏はこの会合で、会社の特長も念頭に入れて調理済み食品の設備製造会社を設立すると述べた。設備類の開発や生産、輸送を手掛け、業界の成長を技術面で支えていくという。
この会合では、グリー電器を頼りに中国全体での調理済み食品用設備の製造に関する検討会を開催しようとの提案も出た。大手企業のニーズを突合せて設備類の改良などにつなげ、珠海でこの業界を一段と伸ばして影響力を高めようというものである。
グリーの調理用設備は、珠海市闘門区にある規格型建屋と合わせた形で製造するとしている。調理済み食品の産業パークは面積1000ムー以上で、当面は区内白蕉に総工費20億元弱(412.1億円)で面積285ムーの冷凍物流システムを造り、容量21万トン近い冷凍庫を設けて30万平方メートルの水産物加工場を建設するという。この産業パークを舞台に、企業を誘致して各社が集結する工業団地とし、調理用設備の開発や生産、運営というトータル産業チェーンを築く。現地のスズキや隆江の豚足の加工用など、様々な種類のものを開発し、産業のモデル地区とする予定である。