2億画素でも終わらない――スマホカメラ競争が2026年も続く理由

2026/09/30 13:05

スマートフォンのカメラ競争が、2026年になっても勢いを失わない。9月28日に発表されたHonor(栄耀)の「Magic9」シリーズは、100年以上の歴史を持つ映画撮影機器メーカーARRI(アリ)と協業し、2億画素カメラを2基搭載。「手のひらサイズのシネマカメラ」をうたう。

その少し前には、vivoが「動的映像」を全社的な戦略として打ち出し、「X500」シリーズを発表した。最上位モデルの「X500 Pro Max」には、2億画素の望遠カメラと17EVのダイナミックレンジを持つセンサーを搭載。動画撮影では4K・240fpsのスローモーションにも対応する。さらにOPPOは、「Find X10 Pro Max」の背面カメラ3基をすべて2億画素に引き上げた。

そして、この3社にはもう一つ共通点がある。それが「外付けレンズ」だ。専用の増倍レンズをスマートフォンに装着し、光学系を追加することで、さらに遠くの被写体を撮影できるようにする。想定されているのは、コンサートやスポーツ観戦など、スマートフォンから離れた場所にある被写体の撮影だ。

大型センサー、ペリスコープ望遠、自社開発の画像処理チップ――。これまで主に専門的なカメラの世界で語られてきた技術が、いまやスマートフォンにも次々と取り込まれている。2億画素、17EV、4K・240fpsといった数字は、もはやスマートフォンのスペックとして珍しいものではなくなりつつある。

では、スマートフォンのカメラ競争は、いったいどこまで続くのだろうか。

ここ数年、スマートフォンのカメラをめぐって、たびたび議論されてきたテーマがある。それは、「コンピュテーショナルフォトグラフィーが十分に進化すれば、カメラのハードウェアはそれほど重要ではなくなるのではないか」という問いだ。ところが、2026年のフラッグシップモデルを見る限り、状況はむしろ逆だ。

センサーは大型化し、レンズ構成は複雑になり、望遠カメラは高画素化している。さらに最近では、スマートフォン本体だけでなく、外付けの光学機器まで登場した。

なぜメーカーは、ここまでカメラに力を入れるのか。理由の一つは、カメラが今もなお、ユーザーに違いを実感してもらいやすい機能だからだ。例えば、プロセッサーの性能が20%、30%向上したとしても、SNSや動画視聴、メッセージアプリなどの日常的な使い方では、その差をはっきり感じるのは難しい。

ディスプレーも同じだ。解像度やリフレッシュレートが十分に高くなった現在では、スペックをさらに引き上げても、以前ほど大きな違いを感じにくくなっている。

一方で、コンサート会場のステージをどれだけ鮮明に撮れるか、逆光の人物が白飛びしないか、夜景のノイズをどこまで抑えられるか、動画撮影時の手ブレをどれだけ減らせるか――こうした違いは、実際に撮影してみればすぐに分かる。だからこそカメラは、今も高級スマートフォンにとって重要な差別化ポイントになっている。

こうした動きは、中国メーカーだけに限らない。長年、コンピュテーショナルフォトグラフィーを重視してきたAppleも、光学系の強化に再び力を入れている。2026年に発表された「iPhone 18 Pro」シリーズでは、メインカメラに機械式の可変絞りを初めて採用。撮影するシーンに応じて絞りを変えられるようになった。

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