2025年上半期、中国不動産企業の巨額赤字ランキング

2025/09/10 08:30

2025年上半期、中国の不動産業界はさらなる利益圧力に直面した。多くの安定した国有企業や中央企業でさえ純利益が大幅に減少し、かつての利益王であった企業も値下げ販売による在庫削減の影響で競争力が低下した。赤字を計上する不動産企業は依然として多く、一部の企業では赤字額が拡大した。

1位:碧桂園(ビーグイユエン)

赤字額:190.78億元(約3815億円)

碧桂園は2025年上半期に190.78億元(約3815.6億円)の巨額赤字を記録した。昨年同期の赤字額と比較すると減少したが、絶対額としては依然として大きな赤字だ。赤字の主な原因はプロジェクトの資産価値下落や債権者による資産処分による損失だ。現在の碧桂園の純資産は大幅に減少しており、このまま赤字が続くと財務状況はさらに悪化する可能性がある。ただし、債務再編が成功すれば再起の可能性も見える。

2位:融創中国(ロンシャン・チャイナ)

赤字額:128.09億元(約2561億円)

融創は2025年上半期に128.09億元(約2561.8億円)の赤字を計上した。昨年同期と比べ赤字幅は縮小したが、債務再編を積極的に進める中、赤字解消への道のりは依然として険しい。

3位:万科(ワンケ)

赤字額:119.47億元(約2389億円)

万科は2025年上半期に119.47億元(約2389億円)の赤字を記録した。これは深セン鉄路(深鉄)が万科を全面的に引き継いだ後に発表された初の半期報告書だ。昨年上半期に初めて赤字に転落して以来、赤字が続き、短期的にはこの状況が続く見込みだ。興味深いことに、万科の2025年上半期の売上高は1053億元(約2.106兆円)で、不動産企業の中でトップだった。これは3~4年前の大型販売プロジェクトが現在収益として計上されたためだ。

4位:佳兆業(カイサ・グループ)

赤字額:100.3億元(約2006億円)

佳兆業は2025年上半期に100.3億元(約2006億円)の赤字を計上した。同社は3年以上にわたり連続して大きな赤字を記録し、2024年の年次報告書ではすでに純資産がマイナスに転じた。この上半期の巨額赤字により、債務超過の状況はさらに悪化した。ただし、佳兆業も債務再編を進めており、海外債務の再編が今月中に発効する予定で、債務の一部削減が期待される。

5位:世茂集団(シーマオ・グループ)

赤字額:89.34億元(約1786億円)

世茂集団は2025年上半期に89.34億元(約1786.8億円)の赤字を計上した。A株市場から上場廃止となった世茂だが、香港証券取引所での上場は維持している。長期間にわたり赤字を続け、2024年にはすでに債務超過の状態にあり、今回の赤字でその状況がさらに悪化した。

2025年上半期、中国の不動産業界は厳しい環境に直面し、主要企業が巨額の赤字を計上した。碧桂園、融創、万科、佳兆業、世茂などの企業は債務再編や資産売却を通じて赤字削減を目指すが、短期的には赤字からの脱却が難しい状況だ。

(中国経済新聞)