中国「新三様」輸出、7月も堅調な成長

2025/08/20 12:30

中国海関総署が8月18日に公表した統計によると、2024年7月の中国輸出において、「新三様」と呼ばれるリチウムイオン蓄電池、太陽電池、電動乗用車はいずれも前年同月比で増加を見せた。ただし、その内容は分野ごとに明暗が分かれている。

7月のリチウムイオン蓄電池輸出は4億1000万個で、前年同月比25.4%増。輸出額も70億4700万ドルと31.7%の伸びを記録した。1~7月累計では25億7000万個、金額は411億3000万ドルで、それぞれ18.7%増、26.2%増と、量・額ともに安定した成長基調を示している。

一方、太陽電池は数量ベースで高成長を維持。7月の輸出は11億個で56%増と大幅に伸びたが、輸出額は22億2400万ドルにとどまり、14%減となった。累計でも64億9000万個と53.8%増加する一方、金額は154億9100万ドルで23.4%減少しており、数量増に反して単価下落が鮮明となっている。

電動乗用車(EV)は7月に32万5000台を輸出、69.4%増を達成。輸出額も58億7200万ドルで48.9%増となった。1~7月累計では189万6000台、345億5400万ドルに達し、それぞれ48.7%増、25.8%増となっている。

ただし、輸出の主力である純電気自動車(BEV)は、欧州連合(EU)による反補助金関税の影響で数か月連続で減少傾向にある。このため、中国メーカー各社は欧州市場でプラグインハイブリッド車(PHEV)を強化投入し、市場構造の転換を図っている。

(中国経済新聞)