中国税関総署の8月7日の発表データによると、6月の輸入総額は中国の通貨で前年比4.8%増加であり、先月に引き続き前年増となった。また輸出総額は同じく8%増であった。
7月の輸出入を製品別に見ると、レアアースの輸出は過去最高となった前月より23%減、鉄鋼の輸出は再び過去最高を記録したが、主原料である鉄鉱石の輸入は値上がりにより減少した。
また大豆の輸入量が7月としては過去最高、石炭の輸入量は過去2年以上なかった低水準の前月より増加、原油は2か月連続で高水準であった。
レアアースの輸出は前月比20%以上減、鉄鋼の輸出は上昇中

同じく中国税関の7日発表のデータによると、世界最大のレアアース生産国として7月の輸出量は5994.3トン、前月より23%減った。磁鉄の輸出などさらに詳細なデータは8月20日に発表予定である。
レアアースの輸出量は、7月こそ前月割れとなったが今年1‐7月の累計では前年同期を13%上回る38563.6トンで、引き続き増加傾向を示している。
鉄鋼の輸出は7月も増加、今年は過去最高レベルを維持
同じく中国税関の発表で鉄鋼の輸出量は、7月は前月より1.7%増えて984万トン、今年1‐7月の累計は6798万トンで、統計を取り始めた1990年から最も多くなっている。
鉄鋼の主原料である鉄鉱石の輸入はやや後退し、7月は前月より1.3%減って1.046億トンであり、1か月で7%近く値上がりしたことがその主な理由である。
大豆の輸入量は7月として過去最高、石炭の輸入は増加、原油の輸入は引き続き多め
税関データによると、7月の大豆の輸入量は前年比18.5%増の1167万トンで、アナリストの予想値の1048万トンを上回り、7月としては過去最高となった。ブラジルが輸出を大幅に増やしたこと、また貿易が不透明になっていることが主な理由である。
大豆については、今後は最大の供給国であるブラジルが豊富な生産量でほぼすべての需要を満たすことになるとの見方が出ている。ブラジルの大豆は豊作で、供給がふんだんな状態が例年より長びくことが予想され、第4四半期までは潤沢な状態が続きそうである。

また中国税関によると、今年1‐7月の大豆の輸入量は前年比4.6%増の6104万トンであった。
石炭は、7月の輸入量が前年比23%減の3561万トンであった。
石炭については、猛暑のためエアコンの使用が増え、電力消費量が高まった分の需要が発生している。ただし輸入量を今年1‐7月で見ると、前年比13%減の2.573億トンとなっている。
原油については、7月の輸入量は4720万トンで1日あたり1112万バレル、2か月連続で高水準であった。
また1-7月の輸入量は前年同期比2.8%増の3.27億トンで1日あたり1125万バレル、石油の需要が回復傾向にあることがわかる。
1‐7月の輸入量:集積回路、銅鉱砂とその精鉱、大豆は増加、精製油、石炭、鋼材は減少
その他製品の7月の輸入量は、精製油が数量計算で前年比24%増の403万トン、大豆は同18.2%増の1167万トン、銅鉱砂とその精鉱は18.4%増の256万トン、集積回路は12.3%増の553.3億個となっている。
(中国経済新聞)