2024年12月13日、湖北省咸寧市の中級人民裁判所は、中国のサッカー男子元代表監督である李鉄被告に対し、収賄や贈賄、組織贈賄、非国家公務員からの収賄や贈賄の罪で、懲役20年の実刑判決を言い渡した。
李被告は1977年遼寧省瀋陽市生まれの元プロサッカー選手で、現役時代は国内でMVP獲得など各賞を受賞したほか、イングランドでプレーした経験もある。2022年11月26日に、重大な法律違反をしたとして、中央紀律委員国家監察委員の国家スポーツ総局駐在監察グループや湖北省監察委員の監察調査を受けた。
李被告は、サッカーチーム「河北華夏」および、「武漢卓爾」に所属していた2015年から2019年、試合を勝利に導くか有利な展開に持ち込むために、相手チームの責任者に対して無気力試合をするように求める八百長工作をし、これら両チームの関係者に対し3905万元(約8.24億円)余りを渡していた。
さらに「武漢卓爾」の総経理や監督を務めていた2017年から2019年にかけて、地位を利用して河北華夏の所属先会社から計2675万元(約5.64億円)を受け取る形で、選手の移籍に便宜を図った上、八百長試合などを演じたりした。
また武漢卓爾の所属先会社に在籍していた2019年、武漢卓爾に栄誉を持たせるべく男子の代表チーム監督就任をもくろみ、会社の責任者と話し合った上で、協力者に対して会社から200万元(約4218万円)渡させていた。
李被告はさらに2019年、代表監督就任を狙い、協力者に見返りとして2020年に100万元(約2110万円)を渡していた。
その代表監督を務めていた2019年から2021年、地位や職権を利用して選手の代表メンバー入り、クラブチームとの契約などでといった面で便宜を図った上、試合での八百長工作を演じ、これらの依頼元である関係団体や個人から合わせて5089万元(約10.7億円)余りを受け取っていた。
(中国経済新聞)