通販サイト返品ルールの抜け穴を利用、280万円を手に入れた女に有罪判決

2024/11/20 11:30

11月11日、上海市青浦区の人民裁判所は、通販の返品ルールを悪用して金品をだまし取るという詐欺事件について審理した。

これによると、日ごろショッピングサイトをよく利用するという「2000年代生まれ」の雅容疑者は、ある時返品した際、商品の一部を送付し忘れたにもかかわらず、数日後にサイトや販売店からその分の送付も求めずに全額が返金された。これを「抜け穴」と見て、「納品後7日間は無条件で返品可」というルールを利用して、購入後にわざと空箱や贈呈品などを送ることで返金分を手に入れるという行為を働いた。

雅容疑者はこれまでに2度、架空の返品をした後で、手に入れた商品の一部を回収業者に売り渡して金を手に入れていた。不正が発覚しないように返品の際に使ったアカウントは何回か使っただけで削除し、別のアカウントを取得してこのような行為を繰り返した。本人または他人のアカウントを使って、携帯電話、パソコン、腕時計、首飾り、化粧品などを買った上で偽装返品をし、5か月間で13万元(約280万円)以上をだまし取っていた。

裁判所は雅容疑者に対する審理の結果、違法に取得することを目的に虚偽の内容で金品をだまし取り、金額も多額であったことから詐欺罪となり、法に基づいて処分すべきと判断した。量刑については、自ら出頭したことから自首となり、酌量の対象となるとした上、罪状を認めたことで寛大な措置をとり、被害額の弁償についても酌量の上負担を軽減すると判断した。

最終判決は、詐欺罪で懲役2年、執行猶予2年、罰金8000元(約17.2万円)とし、犯行に使った押収済みの携帯電話は没収ということになった。

(中国経済新聞)