中国の5月連休、移動人数が過去最多 香港からの観光客が急増

2024/05/16 13:30

中国は5月1日~5日の大型連休で、香港との往来や消費活動が非常に活発だった。中国交通省によると、連休中に地域間を移動した人の数はのべ13.6億人と見られ、1日平均では2.7億人以上で、2019年同期の24.1%増であった。これに伴って配車サービスやレンタカーなど、様々な交通手段の利用者数も大幅に増えた。

この連休は香港からの観光客が非常に多かった。香港の入境事務所によると、5月1日に域外へ移動した人の数は前年比56%増の19.5万人で、うち約87%が中国本土に向かった。広東省・香港・マカオの「グレーターベイエリア」でも行楽客で大変な賑わいを見せ、広東式の軽食など地元グルメを味わう香港の旅行者も多く、深センでは「繁楼」など広東料理店で香港からの客の割合が随分と増えた。

レビューサイトの「大衆点評」によると、連休最初の3日間はグレーターベイエリアの情報ページの閲覧数がその直前の30倍に増え、中でも火鍋や足つぼマッサージが香港の旅行者の人気の的となった。中国本土では香港出身者の散財が増える一方で、広州や深センなどに足繁く訪れる上に、生活アプリの「美団」や、大衆点評などで随分とコメントを残しており、現地の経済活動が一段と活性化している。

美団によると、今年第1四半期、香港出身者による中国本土での消費額は前期比で135%増、予約数は157.6%増であった。中でも深セン、広州、湖南省長沙、湖北省武漢が人気の行楽地となっているほか、武漢などで地元の文化や食材を味わうなど、旅を満喫する姿もかなり広まっている。

また連休中は、中国本土から香港への旅行者も多かった。美団では、香港のホテルの予約数が前年より18.3%増え、支払い額は68.3%増えた。また中国全土での地元生活サービスの消費額は同じく25%増え、経済活動が活発だった様子が示されている。

また交通については、レンタカーサイトの「哈囉租車」によると、ドライブを楽しむ人が急増して利用数は前年比70%増え、うち地域外での利用割合が67%であった。行き先はウイグル自治区のウルムチやイリなど西部の都市や、湖北省の宜昌、恩施、河南省洛陽など中部の都市にも及んでいる。

(中国経済新聞)