フェニックスTV記者:国際社会は人工知能にかなりの関心を寄せており、各国が相次ぎ人工知能のグローバルガバナンスへの策を打ち出した。中国も「グローバル人工知能ガバナンスイニシアチブ」を打ち出しているが、どのようにすれば人工知能で本当に文明を進歩させられると考えているか。人工知能に関する大国間の協力について、中国はどのような立場であるか。
王毅大臣
人工知能は爆発的に発展する重要段階に入った。われわれは発展と安全の両立を主張する。新しい物事とチャンスを迎えるとともに、ブレーキを取り付けて進ませ、共にグローバル人工知能ガバナンスを推進していく。去年10月に習近平主席が「グローバル人工知能ガバナンスイニシアチブ」を提唱し、中国側の態度や主張をはっきり表明した。
われわれは「三つの確保」に目を向けている。一つ目は有益性の確保で、人工知能の発展は人類共同の福祉に有益であり、人類の倫理的規範や国際法のルール、及び人類文明の進む方向に合うべきだ。二つ目はセキュリティーの確保で、人工知能は常に人間が統制し、説明性や予測性を絶えず引き上げるべきであり、そのために各種のリスク評価や管理・統制をする体制を築く必要がある。三つ目は公平性の確保で、国連の枠組みでグローバルガバナンスの機関を設ければ、人工知能が発展する中で各国が平等に参画し恩恵を受けられる。
ここで強調したいのは、人工知能においてもいわゆる「狭い庭に高い壁」を狙えば新たな歴史的過ちを犯す、ということだ。これでは各国の科学技術の発展を止められないばかりか、国際的な産業チェーンやサプライチェーンが崩れ、人類のリスクや課題への対応力が弱まってしまう。
中国は、各国が人工知能で協力することに積極的で開かれた姿勢を持ち、既に一部の国と対話のメカニズムを敷いている。大国間の協力も重要であり、発展途上国のスキルの整備も重要だ。われわれは適時に国連総会に「人工知能のスキル整備に関する国際協力」の決議案を提出し、各国が技術を一段と共有し、知能のギャップを埋めることに力を入れ、どの国も落ちこぼれないよう努めていく。ありがとうございました。
(中国経済新聞)