3月1日、中国からタイへ観光客数、前年より3割増

2024/03/3 18:30

中国とタイは、3月1日から「一般旅券所持者の査証相互免除に関する協定」を実行している。中国国営テレビによると、この協定は1月28日にタイの首都バンコクで調印されたものである。これにより、中国側は公務旅券または普通旅券、タイ側は一般旅券を所有していれば、ビザなしで相手国への入国が可能となり、滞在期間は1回あたり30日以内、180日ごとに90日以内とされている。

中国の旅行会社「同程旅行」(LY.COM)によると、3月上旬にタイに向かう航空便の予約率は、2月29日の時点で前年より80%近く増えている。また同じく旅行会社の去哪儿(Qunar)によると、ここ1週間はタイの航空券の検索件数が前週より7割近く増えている。値段は春節期間中より下がってシーズンオフ並みになっているが、予約数が多いので平均支払い価格は1月初めよりやや高くなっている。トリップドットコムの3月1日の情報によると、3月は上海、雲南省昆明、広東省広州などからバンコクに向かう航空便はおおむね500-800元(日本円約10430円~16687円)である。

トリップドットコムによると、ビザ免除の初日の3月1日は中国から観光でタイを訪れる人の数が前年より3割以上多かった。

今回のビザ免除措置開始は、タイで夏場の観光シーズン開始の時期にあたることから、同程旅行ではここ1週間のタイ観光プランへの問合せ件数が前週より200%以上も増えており、また予約件数は前年の6倍弱の増加となっている。

また、タイからの訪中観光客も増えている。

トリップドットコムによると、3月1日のタイからの中国への観光旅行の予約数は去年の4倍、2019年より160%以上の増加である。人気の行き先は上海、広東省広州や深圳、雲南省昆明や麗江、北京、四川省成都、重慶、浙江省杭州などで、3月1日はTrip.comタイ事業所で中国に関するキーワードの検索数が前年同期より4倍以上、1か月前(春節の前)より1割以上増えている。

トリップドットコムの秦静副総裁は、「中国とタイは互いに大切な観光地で観光客源であり、ともに観光大国である。今回のビザ免除措置で両国とも観光業の大きな成長が果たせるほか、前向きな情報の発信でインバウンドの大幅な増加も見込める。2024年はインバウンド・アウトバウンドの成長への期待も膨らみ、国内外の旅行サイトの資源やサービス面を十分に活用し、観光サービスを施す」と述べている。