江蘇省常州市金壇区に住む于さんは、約束事だった結納金18.8万元分(約376万円)の預金証書を婚約者から受け取り、銀行で現金化しようとしたところ、この証書が偽物であることがわかった。
常州市金壇区人民裁判所刑事裁判課の朱江裁判官補佐によると、于さんは預金証書を持って中国農業銀行金壇支店に行ったところ、銀行の職員が偽物であることを見破り警察に通報したという。
警察の調査でこの証書は偽造されたものと分かり、婚約者を呼び寄せて事情聴取したところ、「他人に偽造させたものだ」と全面的に容疑を認めた。
朱補佐官によると、婚約者である申容疑者は通販サイトを通じて鄧容疑者に偽の預金証書を作成するよう依頼し、鄧容疑者はWechatで謝容疑者に連絡して「パソコンで編集しインクジェットで印刷」といった方法で額面18.8万元の中国農業銀行金壇支店の積み立て預金証書を作らせたという。
申容疑者は犯行に至った理由について、「商売に失敗し約束していた結納金が出せなくなり、仕方なく思いついた」と供述した。裁判所の審理の結果、申、鄧、謝の各容疑者の行為はいずれも金融証票偽造罪と判断された。
朱補佐官は、「申容疑者は金融証票偽造罪で懲役6か月、執行猶予1年、および罰金2万元(約40万円)の支払いを命じ、謝容疑者も同じく金融証票偽造罪で懲役6か月、執行猶予1年、および罰金2万5000元(約50万円)の支払いを命じた。また鄧容疑者も同じく金融証票偽造罪で別途処理中である」との判決結果を述べた。
(中国経済新聞)