マカオで、賭博業で名を馳せていた太陽城集団の創業者である周焯華氏(俗称「洗米華」)が2023年1月、犯罪グループの設立や指導など162件の罪を問われて懲役18年の判決を受けた上、詐欺罪によりマカオ政府と賭博業者6社に対し合わせておよそ86億香港ドル(約1647億円)の賠償金を支払うよう命じられた。これに対し周氏らは2月に控訴し、検察側も判決を不服として控訴していた。
その控訴審が10月19日にマカオ中級裁判所で行われ、周容疑者らに対し、詐欺罪は認めず賠償金の支払いを免除するとしながらも、新たに資金洗浄罪を追加して懲役18年については現状維持という判決が下された。裁判所は、太陽城が「賭底面」、「デジタル・オンライン賭博」といった活動を行い、さらには資金洗浄で不当に利益を得たとして、周容疑者らに対し、違法に獲得した収益の合計額であるおよそ255億香港ドル(約4884億円)をマカオ政府に連帯で支払うように命じた。
マカオの終審裁判長弁公室は20日夜、中級裁判所の刑事合議庭による決定として、被告はいずれも上訴することができると発表した。