不動産大手の中国恒大集団は9月28日夜、執行取締役である許家印会長が犯罪をした疑いで強制措置を講じられたと発表した。そして、市場では以前から前妻との離婚が技術的な離婚ではないかと物議を醸しだしており、前妻の丁玉梅(ディン・ユメイ)さんが、どこかに行ってしまったのではないかと不安の声が上がっている。
この問題に詳しい情報筋によると、徐会長が強制措置を講じられたと発表される前、丁さんは「国外」におり、香港の会社登記情報を確認したところ、カナダのパスポートを所持していることが判明した。
8月14日、同社傘下の恒大汽車が戦略的投資を発表したことで、許家印の婚姻について世間の憶測を呼んだ。許家印の配偶者である丁玉梅は、契約書で「当社およびその関係者から独立した第三者」とされており、中国恒大の発行済み株式の約5.99%を保有している。
今年6月に発行が延期された恒大物業の『2022年度年次報告書』によると、丁さんは「許夫人」と記載されているが、『2023年中間報告書』には、許夫人や丁玉梅の名前は、どこにも見当たらない。
許家印の離婚について、形式的な意味合いが強いのではという意見も根強い。しかし、1つはっきりしていることは、離婚により、「丁玉梅」名義の資産は一時的に保存される。その一方で、配偶者の資格を有さなくなるため、今後一部の関連取引は法的な制限を受けなくなる。
1982年、大学卒業後の徐会長は河南舞陽鋼鉄公司に配属され、そこで丁さんと出会い、翌年結婚。2018年、許家印と河南省太康県高賢郷聚台崗村に帰郷したのが初の公の場となった。
(中国経済新聞)