王興氏、所有する理想汽車の株55億円分を売却

2023/09/20 08:30

香港証券取引所の権益情報によると、中国の料理宅配アプリ大手・美団-W(03690.HK)の最高経営責任者で「理想汽車」の非執行取締役である王興氏が、9月12日から15日まで4日間連続で、所有する理想汽車の株式を売却した。売却株数は194.79万株で、時価3億香港ドル(約56.8億円)以上に相当する。

理想汽車は9月3日、2023年8月の新車納入台数が前月比2.28%増の34914台であったと発表した。2023年初めからの納入台数は前年同期比176.1%増の20.82万台となる。なお7月は、34134台で前月比4.7%の増にとどまった。第三四半期については10万~10.3万台、前年比277.0%~288.3%のプラスと予想している。

理想汽車は現在、月間納入台数の前月比伸び幅が急減速し、売値も漸落傾向にある。さらには原材料価格の高騰にも見舞われ、粗利率が落ち込みそうな状態にある。5月末以降、銅や、軽量化を求めるEVの普及で需要が高まるアルミニウムなど、主な工業品が3か月間で大幅値上がりしたことで原材料の全面的な上昇を招いている。9月、上海ではアルミニウムが一時期20000元/トン(約40.5万円/トン)に迫り、自動車部品や完成車メーカーはかなりの負担を強いられている。

(中国経済新聞)