ANTA、巨額の契約金でNBAのアービング選手と提携 

2023/07/16 14:30

中国のスポーツ用品大手「ANTA」は7月12日、NBAプレーヤーであるカイリー・アービング選手と契約を結んだと発表した。バスケットボールのイメージキャラクターとするほか、ブラント作りなどといった面で提携するという。ANTAは成長が伸び悩み、主力商品が後退してすぐには挽回が難しい状況にあり、局面を打ち破る必要があった。

ANTAは、アービング選手をチーフ・クリエイティブ・オフィサーとしてオリジナルのLOGOや商品ラインナップのデザインに関わらせ、各分野のリーダーと提携していくと述べた。新シリーズの商品は2024年第一四半期に全世界で発売されるという。

公開資料によると、ANTAとアービング選手との契約期間は5年であり、ANTAは契約金額を明らかにしていないが、アービング選手のこれまでの提携歴から見てかなりの額だと見られる。

アービング選手は以前、ナイキと年間1100万ドル(約15.2億円)で契約をしていた。よって業界内では、今回のANTAとの契約は5年間で5500万ドル(約75.9億円)以上の破格待遇であると見られている。

アービング選手は、ブランドビジネスについても商業価値が評価されている。ナイキとの契約期間中、全世界のサイン入りシューズのうちアービング選手のものが3年連続で売上高2位であり、アービング選手のシリーズ商品の売上ランキング上位5位の中で唯一増加を維持していた。北米では、アービング選手関連品の売上高はジェームズ選手を抑えてトップに立っている。

ただし、アービング選手はかなりのマイナス面も抱えている。先ごろSNSで反ユダヤ主義の映像作品を公開して全米で物議を醸した。この際の不適切な発言でナイキとの契約を解除され、チームからは報酬の停止と出場停止を受け、商品は次々と不買運動に遭った。

上海良栖品牌管理の創業者でシューズやウェアのブラント管理専門家である程偉雄氏は、「ANTAにとってリスクもあるが、グローバル市場を相手にするナイキやアディダスとは違って対象が中国市場であることから、リスクはやや少なくて済む。もちろん契約の前に自社で評価をする必要はある」と述べている。

(中国経済新聞)