中国金茂(JINMAO)、今年2回目のトップ交代 李従瑞会長はわずか33日で退任

2023/06/2 21:03

中国の不動産デベロッパー「中国金茂」で、またしてもトップが交代した。今年に入って、すでに2人のトップが辞任したことになり、中国では驚きをもって報道されている。

中国の不動産デベロッパー「中国金茂」は5月31日、今年4月28日に最高経営責任者から会長に昇格したばかりの李従瑞(Li Congrui)氏が辞任すると発表した。李氏は会社都合により、会長、執行取締役、戦略投資委員会代表、ESG委員会代表を辞任し、会社関連の職務を外れ、後任はすべて張増根氏が担当するという。就任からわずか33日後の交代劇である。

李氏は1971年生まれで、1997年に中国金茂の親会社である化学メーカーの「中国中化集団」に入社し、2009年に中国金茂に入って副総裁、執行取締役、北京支店の総経理を務め、2013年に執行取締役兼最高経営責任者となった。そして今年4月28日に、退任した李凡栄氏の後任として会長に就任した。

張氏は1965年生まれ、1993年に清華大学修士課程を修了し中化集団に入社、重要なポストを歴任したのち、2022年11月から中国中化傘下のクロルアルカリ事業部で共産党書記となっていた。今回の取締役任期は3年間で、年間報酬は222.9万元(約4500万円)、手当および特別報奨が支給される。

中国金茂は、今年1月~5月の売上高が728億元(1.43兆円)で、不動産業界11位である。