5月15日、「各地で大手の病院が求人難」との情報が伝えられた。黒竜江省、江蘇省、湖南省、四川省などで大手病院がかなりの求人情報を出しているが、それぞれの公式サイトを検索したり病院を取材したりしたところ、いずれも様々な理由によりこのところ応募者がゼロとなっていることが分かった。
こうした状況は、単に優秀な医師が足りないだけでなく、医師の間から仕事の環境や待遇面に対する不満が出ていることも理由である。年金の未整備や社会保険の未加入などにより退職する医師が出ているほか、仕事の環境や待遇面の問題も積極性や医療の質にかなりの影響を及ぼしている。
黒竜江省の神経・精神病院の関係者によると、求人難は今年に始まったものではなく、ここ数年間続いているという。人が集まらない理由は、資格面が「ネック」であるほか、中国南部に比べて職務待遇が悪いので離職者が多いからである。このため、応募条件が「学部卒」であっても定員割れとなる部署があり、募集を続けているところもある。黒竜江省で伝染病関連の業務に携わる職員によると、採用部署の賃金待遇は現地の受け入れ先が定めるもので、採用枠の減少には様々な理由があるという。
四川省蒲江県の衛生健康局人事科教科によると、同じ四川省の成都とは違って採用条件はさほど厳しくはなく、求める学歴も高くなく、応募者が少ないのは選考の結果であって、これまでも同じような状態だったという。
(中国経済新聞)