広東省でコロナの再感染率に関する研究結果が発表

2023/05/7 12:48

中国疾病コントロールセンターが5月5日に発表したウィークリーレポートに、オミクロン変異株の再感染に関する研究結果が掲載された。広東省における事例として、感染歴のある1歳から85歳までの計368人を対象に、原始株の感染者68人、アルファ株またはデルタ株の感染者88人、オミクロンの感染者212人をそれぞれ研究したものである。

それぞれの再感染率を見ると、原始株の感染者が50.0%,アルファ株またはデルタ株の感染者が35.2%、オミクロン株の感染者が18.4%となっている。また初回感染後3-6か月以内の感染率が4.0%であり、さらに再感染者のうち症状ありが94.2%で、診察が必要なのは7.7%にとどまっている。

これらをまとめると、オミクロン感染者の再感染率はそれ以前の変異株感染者より大幅に少なく、また再感染者の大多数は症状があるが治療が必要なのは一部にとどまっている。さらに初感染後3か月ないし6か月間は再感染のリスクが低く、6か月以上経つと再びコロナ感染する確率が増える。向こう3か月から6か月は感染者が少ない状態が続く見込みだが、免疫力が落ちるにつれて感染リスクも高まると見られる。またウイルスが突然変異した場合、それまでの免疫力が意味をなさなくなるので再感染につながっていく。このほか、医療関係者は再感染率が高くなっており、コロナのさなかで現場業務に携わったことがその理由とも見られる。

ただこの研究は、無症状の再感染者は発見が難しく再感染率がその分低くなるといった不確定部分もある。一方で、広東省は少なくとも今後3か月間、オミクロン変異株が大規模に広まるとも示されている。

(中国経済新聞)