半導体設備大手・中微、純利益310%増へ AI投資拡大が業績押し上げ

2026/08/5 10:30

中国の半導体製造装置大手、中微公司(AMEC)は3日、2026年上半期(1~6月)の業績予想を発表した。売上高は約66億9,100万元(約1,539億円、1元=約23円換算)となり、前年同期比34.9%増加する見通し。親会社株主に帰属する純利益は27億~29億元(約621億~667億円)と、前年同期比282.5~310.8%増の大幅な増益を見込んでいる。

一方、一時的な要因を除いた純利益(非経常損益控除後)は10億~12億元(約230億~276億円)となる見通しで、前年同期比85.6~122.7%増と、本業も堅調な成長を維持している。

同社によると、大幅増益の要因は、半導体製造装置の販売拡大に伴い売上総利益が前年同期比約6億8,200万元(約157億円)増加したことに加え、外部株式投資による公正価値評価益や投資収益が合計約19億8,200万元(約456億円)となり、前年同期比で約18億1,500万元(約417億円)増加したことが寄与した。

四半期ベースでは、第1四半期の純利益は9億3,000万元(約214億円)だったことから、第2四半期は17億7,000万~19億7,000万元(約407億~453億円)となる見込みで、前四半期比90~112%の大幅な伸びとなる。

研究開発投資も積極的に拡大している。上半期の研究開発費は約20億4,200万元(約470億円)で、売上高に占める割合は30.5%に達し、中国の科創板上場企業の平均(10~15%)を大きく上回った。同社は「従来3~5年を要していた新製品開発期間を現在では2年以下に短縮し、競争力のある新製品を市場投入できるようになった」と説明しており、これまでに54種類の高性能半導体製造装置を開発している。

市場でも成長期待は高い。米シティグループは7月下旬のリポートで、中微の参入可能市場は今後も拡大し、新規受注も力強く増加すると評価し、目標株価を66%引き上げ460元とした。

半導体製造装置業界全体も、AIインフラ投資やデータセンター向けメモリー需要の拡大を背景に高い成長が続いている。中国国内では半導体工場の新設・増設が進み、製造装置の国産化も加速している。

半導体業界団体SEMIが発表した「2026年半導体製造装置市場中間予測」によると、2026年の世界半導体製造装置市場は前年比23.2%増の1,659億ドル(約24兆9,000億円、1ドル=約150円換算)と過去最高を更新する見込みで、2028年には2,295億ドル(約34兆4,000億円)まで拡大し、5年連続の成長が予測されている。

SEMIのアジット・マノチャ会長兼CEOは、「AIの普及により、より高性能で高効率な半導体への需要が急速に高まり、最先端ロジック、先端メモリー、テスト・パッケージング設備への投資が市場全体を押し上げている」と指摘した。

また、中微はこのほど、登録資本金5,000万元(約11億5,000万円)の全額出資子会社「中微半導体設備(武漢)有限公司」を設立した。事業内容は半導体製造装置や電子専用設備の製造など。

同社の尹志尭董事長兼総経理は8月1日、「今後5年間で自主開発とM&Aを通じて100種類以上の高性能半導体製造装置を展開し、市場の少なくとも60%をカバーする。年間生産能力は700億元(約1兆6,100億円)以上に引き上げる」との目標を示した。

(中国経済新聞)