ラッキンコーヒー、上半期に5000店舗超を新規出店 中国コーヒー市場の成長余地に自信

2026/08/4 18:30

中国発の大手コーヒーチェーン、瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)は8月3日、2026年第2四半期(4~6月)の決算を発表した。第2四半期の売上高は158億9000万元(約3655億円)となり、前年同期比28.5%増を達成した。積極的な店舗拡大と利用者数の増加を背景に、上半期だけで5000店舗以上を新規開設し、中国コーヒー市場での存在感をさらに高めている。

決算によると、ラッキンコーヒーの成長を支えた主な要因は、店舗数の拡大と月間取引顧客数の増加だった。第2四半期の月平均取引顧客数は1億1270万人に達し、前年同期比22.9%増となった。

一方で、前年のデリバリー価格競争による高い成長率の反動も表れた。第2四半期の直営店における既存店売上高成長率はマイナス5.3%となり、前年同期の13.8%増から低下した。ただし、市場競争が次第に正常化する中で、直営店の営業利益は24億7000万元(約568億円)となり、前年同期比25.9%増を達成した。店舗営業利益率は前年同期と同水準を維持した。

ラッキンコーヒーの郭謹一CEOは決算説明会で、既存店売上高成長率の低下は事前の想定内だったと説明した。前年7~8月はデリバリーサービスを巡る競争が最も激しかった時期であり、その反動による高い比較基準が今年第3四半期にも影響すると見込んでいるという。

一方で、デリバリー収入の比率低下や配送効率の改善により、利益率は今後改善するとしている。第2四半期の配送費は16億2000万元(約373億円)で、前年同期比3.1%減少した。

また、ラッキンコーヒーは健康志向に対応した商品開発も強化している。低カロリーで原材料表示を重視した飲料を増やしており、「小黄油アメリカーノ」や「小青桔アメリカーノ」などの新商品が消費者から好評を得ている。

中国国内のコーヒー市場では競争が激化している。新茶飲ブランドがコーヒー分野へ参入する一方、他のコーヒーチェーンでは出店ペースの鈍化も見られる。飲食データ分析機関の窄門餐眼によると、2026年6月時点の中国国内コーヒー店舗数は22万7000店で、同年1月の24万3000店から減少した。

しかし、ラッキンコーヒーは出店拡大を継続している。第2四半期には2714店舗を純増し、期末時点の総店舗数は3万6310店舗に達した。第1四半期にも2548店舗を純増しており、上半期全体では5000店舗以上の新規出店となった。

郭CEOは、中国のコーヒー市場について「市場浸透率が上昇し、消費頻度も着実に伸びている成長段階にある」と指摘した。中国ではコーヒー利用者層の拡大と飲用頻度の向上により、市場規模の上限はさらに高まるとの見方を示し、ラッキンコーヒーは今後も出店ペースを維持して市場シェア拡大を目指す方針だ。

海外展開については、第2四半期末時点で海外店舗数は223店舗となった。内訳は、シンガポール直営店89店舗、米国直営店20店舗、マレーシア加盟店114店舗となっている。

ただし、ラッキンコーヒーの経営陣は海外事業について、現在は単店舗当たりの収益モデルの改善や運営経験の蓄積段階にあり、海外展開は慎重に進める姿勢を示している。

(中国経済新聞)