猛暑が消費を変えた 中国で「涼活・旅行・アウトドア」需要が急拡大

2026/08/4 08:30

中国各地で厳しい暑さが続くなか、消費市場では「暑さ対策」「旅行」「アウトドア」が7月の主要キーワードとなった。消費情報プラットフォーム「什麼値得買(SMZDM)」がこのほど発表した7月の消費レポートによると、猛暑と夏休みシーズンが重なり、関連商品の販売や体験型消費が大きく伸びている。

暑さ対策では、冷たい飲料やアイス商品の需要が急増した。プラットフォームのデータによると、冷飲カテゴリーのGMV(商品取引総額)は前年同月比133.07%増となった。このうち、「大窯汽水」のGMVは84.59%増、「健力宝」や「北冰洋」といった老舗飲料ブランドも人気を集め、家庭向け大容量商品や国民的ブランドが消費の中心となった。

暑さを和らげる小型アイテムも好調で、冷感タオルのGMVは179.92%増、扇風機全体では75.02%増となった。特に携帯型扇風機は191.04%増と大幅に伸び、家庭用リビングファンも60.17%増加した。また、晴雨兼用傘は36.43%増、自動車用断熱・UVカットフィルムも10.26%増となった。

さらに、「健康な空気環境」への関心も高まっており、やわらかな送風と空気清浄機能を備えた羽根なし扇風機のGMVは47.06%増加するなど、高機能家電への需要も拡大している。

一方、夏休みと卒業シーズンの到来で旅行市場も活況を呈している。旅行先の選択では、映画やアニメ、音楽イベントなどのコンテンツが新たな集客要因となっている。

長征勝利90周年を迎えて

映画『給阿嬷的情書』の公開をきっかけに、広東省汕頭市関連の旅行消費GMVは229.16%増加した。また、革命歴史映画『四渡』の公開後には、貴州省が「映画『四渡』と巡る貴州」をテーマにした観光キャンペーンを展開し、ロケ地となった畢節市などの検索数は45.57%増加した。

長征勝利90周年記念を迎え、映画『四渡』上演

山東省煙台市では、中国伝統文化を題材としたアニメ映画『八仙』と連携し、映画の半券で約20か所の観光地が割引になるキャンペーンを実施。映画人気を観光需要へと結び付ける取り組みが進められている。

スポーツ・アウトドア分野でも夏の需要が拡大した。スポーツクライミングやピックルボールといった新たなスポーツのGMVは、それぞれ225.41%増、209.79%増と急伸した。また、サッカーワールドカップの開催効果を受け、サッカー関連商品のGMVも145.28%増加した。

その一方で、ハイキングやテニスといった定番スポーツも堅調に推移し、GMVはそれぞれ4.82%増、10.79%増となった。沢歩き用シューズも16.72%増となるなど、アウトドア市場の底堅い需要を支えている。

「什麼値得買」運営センターの責任者は、「今年の夏は、季節性需要と趣味・関心に基づく消費が相乗効果を生み出した。冷たい飲料や冷房家電などの定番商品に加え、映画やスポーツイベントが新たな消費シーンを創出し、文化体験やアウトドア活動を含めた夏の消費市場をさらに押し上げている」と分析している。

(中国経済新聞)