国家薬品監督管理局(NMPA)が定めた中薬(漢方製剤)管理の新規則が節目を迎えようとしています。2026年7月1日に第75条の適用が始まるまで残り半年前となり、国内の中成薬市場で大規模な再編が予想されます。
1. 背景と内容
本規定は、2023年7月1日施行後3年を経て、添付文書の「禁忌」「有害事象(副作用)」「注意事項」のいずれかに「まだ明確でない」と記載されている中成薬について、再登録申請を不許可とするものです。業界では「生死条項」と呼ばれ、長年放置されてきた安全情報の不備に終止符を打ちます。
国内で有効な中成薬の承認番号は約5.7万件あり、そのうち70%超が安全情報の不備を抱えているとされ、該当製品は大量に市場から退出する可能性があります。
2. 最近の動き
国家薬品監督管理局はすでに添付文書の改訂を求める公告を複数回発出しています。例えば「活力苏口服液」「固肾生发丸」「小活络制剤」など、日常的に使用される品目も対象となり、三つの主要な安全項目の補完が求められています。これらの改訂は再登録を通すための前提条件です。
3. 産業全体への影響
規制は添付文書にとどまらず、サプライチェーン全体に及びます。2026年3月1日施行の「中薬生産監督管理に関する専門規定」では、中薬飲片(漢方薬の煎じ薬用生薬)の炮製(加工)、包装、表示ラベルに厳格な要件が導入され、業界参入のハードルが上がります。
結果として、規格化や安全性データの整備は進む一方で、資金力や技術力の乏しい中小メーカーは製品整理や撤退を迫られる可能性が高く、産業の大規模な淘汰(ディープクリアランス)が進む見込みです。
4. 見通し
規制強化は消費者保護と中薬品質の向上につながりますが、短期的には市場構造や供給体制に混乱をもたらす懸念もあります。企業は添付文書の科学的裏付けを速やかに整備するとともに、製造・表示プロセスの見直しを急ぐ必要があります。今後は行政の運用や再登録審査の基準、企業支援策の詳細が焦点となるでしょう。
(中国経済新聞)
