中国の不動産市場は引き続き販売低迷に直面しており、トップ100の不動産企業の売上高は前年比で減少している。市場調査機関クラール(克而瑞)が6月30日に発表したデータによると、2025年上半期のトップ100不動産企業の総操盤売上高は1兆6526億8000万元(約36兆円)で、前年同期比10.8%減となった。特に6月単月の操盤売上高は3389億6000万元(約7.4兆円)にとどまり、前年比22.8%の大幅減を記録。この減少幅は5月から14.2ポイント拡大した。
中国の不動産市場は2021年下半期から下落傾向にあり、すでに4年が経過した。クラールの過去データによると、2021年から2024年までの上半期におけるトップ100企業の操盤売上高はそれぞれ6兆1499億1000万元、3兆0564億6000万元、3兆0620億2000万元、1兆8518億3000万元だった。2025年上半期の売上高は2021年同期のわずか26.9%に相当する。
別の市場調査機関である中指研究院のデータも同様の傾向を示している。同研究院の全口径売上高に基づく統計では、2025年上半期のトップ100企業の売上総額は1兆8364億1000万元で、前年比11.8%減。減少幅は1~5月の累計から1ポイント拡大した。6月単月の売上高は前年比18.5%減で、5月の減少幅(17.3%)から1.2ポイント悪化した。
中指研究院の企業研究ディレクター、劉水氏は「2025年上半期のトップ100企業の売上高は『前半高、後半低』の傾向を示した」と分析。1~3月期の売上減少幅は比較的小さかったが、4~6月期には減少幅が拡大したと指摘した。
クラールのデータによると、2025年の1~5月の単月操盤売上高はそれぞれ2276億1000万元、1881億2000万元、3177億6000万元、2846億8000万元、2955億5000万元だった。このうち2月のみ前年比1.2%増を記録したが、1月、3月、4月、5月はそれぞれ3.2%、11.3%、8.7%、8.6%の前年比減となった。
(中国経済新聞)