日本時間11月16日午前、中国の習近平国家主席はペルーの首都リマで、石破茂首相と初めて会談した。両氏は、「戦略的互恵関係」の包括的な推進を確認し、首脳を含むあらゆるレベルで意思疎通を強化する方針で一致した。日中両国外相による早期の相互訪問と、閣僚級ハイレベル対話の実施を調整する方針を申し合わせた。
日本の首相が近平国家主席と対面で会うのは、昨年11月の岸田首相(当時)以来、約1年ぶり。会談は、ペルーでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、約35分間行われた。
石破首相は会談の冒頭、「戦略的互恵関係の包括的推進と、建設的かつ安定的な関係の構築に向けた大きな方向性を共有する」と呼びかけ、日中関係の改善に意欲を見せた。習主席は「ともに中日関係の正しい軌道に沿った長期に安定した発展を推し進めたい」と述べた。
習主席は、「国際情勢や地域の情勢が混迷を深める中、中日関係は改善と発展の大切な時期にある。中日両国は近隣国で、アジアそして世界の重要な国であり、両国関係は二国間を超える重要な意義を持つ。中国は日本側とともに、中日間の四つの政治文書で確立された原則や方向性に基づき、『パートナーであり互いに脅威とならない』という重要な共通認識を守り、戦略的互恵関係を全面的に推進するよう共に努力し、新しい時代に合った建設的で安定した関係を築くよう努めたい」と述べた。