インドの執行局(ED)は6月9日、中国のスマートフォンメーカー・シャオミによる「外国の法人などに対する送金」について、「為替管理法」(FEMA)違反の疑いがあるとし、現地のシャオミ技術インド個人会社、シャオミのインド支店、幹部の一部およびシティバンクなど銀行3社に通達を発したと発表した。
インド当局はこの件ですでにシャオミから資産555.1億ルピー(約946億円)を差し押さえおり、今回の通達によりこの分は没収されることになりそうだ。
インド執行局 は2022年4月に、シャオミとそのインドの子会社が2015年から「特許権使用料」(royalty payments)の名義で国外の法人などに送金しており、これが1999年に定められたFEMAに違反していると指摘していた。
このためインド当局は、シャオミの現地子会社の銀行口座から555.13億ルピー(約946億円)を差し押さえた。会社側はその際、「このロイヤルティー支払いは合法的なビジネス行為であり、当局の決定に対し控訴する」と表明していた。
そして2022年10月にインド当局は、資金洗浄取締り部門の決定を支持し差し押さえは解除しないと発表した。シャオミ側はその後、インドの子会社が外国の法人などに支払った分のうち84%以上がアメリカのクアルコムに対するロイヤリティーであると表明した。「これらの技術がなければわれわれのスマートフォンはインドで使えなくなる」と称している。
シャオミ側は、「よって今回の件はFEMAの4章に示された状況にはあたらない」と述べている。
ただしインド側は、この主張に対し現時点で未回答である。
(中国経済新聞)