中国で、株の不正操作で過去に何度も処罰されていた任良成(Ren Liangcheng)氏がまたも制裁金の支払いを命じられた。
証券監督管理委員会の最新情報によると、任氏は2つのグループで計201の口座をコントロールし、16銘柄を操作して7413.94万元(約13.9億円)を手に入れた。委員会側は任氏に対し、その所得分をすべて没収の上、罰金としてその3倍分である2.22億元(約43.2億円)の制裁金を課した。支払い額は計2.97億元(約57.9億円)となる。
さらに委員会側は、任氏を証券市場から永久追放とした。この処分は、元所属先での証券業務従事や上場会社、非上場会社の役員や監事、上級幹部の留任ができず、さらに他の法人でも同様に、証券業務の従事や上場会社、非上場会社の役員や監事、上級幹部の留任が不能となるものである。
3億元(約58億円)近い制裁額を課せられた任氏は、当然ながら代理人とともに不服を訴えた。
任氏は、自身の行動は証券市場の操作には当たらないと訴えた上、今回の処分内容は厳しすぎると主張した。監視や管理を故意に逃れたりせず、委員会側の調査にも協力し状況を説明したというのである。任氏はまた、1991年に証券市場に身を投じてから30年以上に渡り株を売買し、大口取引を10年近く手掛けて年商は2000億元~5000億元(約3.9兆~9.7兆円)、印紙税や手数料の年間納入額は2億元以上(約39億円)であると称している。また株の博物館も設立し、株取引のPRに多大な貢献をしているという。
(中国経済新聞)