アメリカの大手EVメーカー・テスラのCEOであるマスク氏は、2日間の中国滞在を終えて6月1日午前11時23分、自家用機で上海の虹橋空港を出発し、テスラ本社のあるアメリカのオースティンへと向かった。
マスク氏はこの2日間で、閣僚級3人と会談し、上海にある自社のギガファクトリーを視察したほか、CATLの曽毓群会長とも会談した。曽会長とは車載電池の供給問題などについて話し合ったものと見られる。
今年はマスク氏だけでなく、世界の技術系トップが立て続けに中国を訪問している。水際対策の緩和に伴い、2023年に入ってからアップルのクックCEO、インテルのゲルシンガーCEO、クアルコムのアモン総裁が訪中したほか、モルガンチェースのジェイミー・ダイモンCEO、Armのレネ・ハースCEOも今週に中国に足を運んでいる。
またAI時代の「チップの王」であるエヌビディアのジェンスン・フアンCEOも6月に訪中し、テンセント、バイトダンス、理想汽車(Li Auto)、BYD(002594)、シャオミなどの幹部と会談する模様である。関係者によると最終決定はまだ下されず、行程が変わる可能性もあるという。
こうした一連の訪中にはそれぞれ思惑があり、中国の強力なサプライチェーンを重点に置くリーダーもいれば、中国の広大な市場を見据えるリーダーもいる。独立国際策略研究員の陳佳向氏は、「結論を言うと、中国はやはり最も影響力や競争力のある市場で、世界の工場だ」と指摘している。
(中国経済新聞)