中国共産党で汚職調査を担当する中央規律検査委員会は12月19日、収賄のため肖亜慶・元工業情報相(62)の党籍を剥奪することを決定したと発表した。公職からも解任される。
2022年7月28日、共産党中央規律検査委員会と国家監察委員会は、肖亜慶・工業情報化相に就任してほぼ2年となり、共産党書記も務める肖亜慶氏を、規律に違反したとして拘束し、取り調べをしていると発表した。中国で現職の閣僚が逮捕されたのは、最近では例のないことである。
工業情報化省は産業育成を担う官庁で、肖氏は人工知能(AI)産業の振興や産業サプライチェーン(供給網)の構築、高速通信規格「5G」の基地局整備などに向けて旗を振っていた。
12月19日、中央規律検査委員会の発表によると、肖亜慶は、短期間に自らの過ちを認めて悔い改め、賄賂金全額を返還したことから、寛大な処分をすることができる。中央紀律検査委員会が調査結果を中国共産党中央委員会に報告し、承認を得て、肖亜慶に党からの除名という処分を与え、国家監察委員会が公職解任という処分と、一級主任課員(課長クラス)に降格し退職手続きを取ることを決定した。
肖氏は中国アルミ業公司(チャイナルコ)社長、国務院国有資産監督管理委員会主任を務めた経歴を持ち、2020年8月11日には工業情報相に任命された。
(中国経済新聞)