京東物流、2023年は売上高3.44兆円,純利益は前年比218.8%増

2024/03/9 15:00

中国最強のスマート物流企業「京東物流(JD Logistics)」が3月6日に発表した2023年度の決算報告を見ると、売上高は前年比21.3%増の1666億元(約3.44兆円)、調整後の純利益はまたも過去最高となる同218.8%増の27.6億元であった。調整前の年間収益は黒字化を果たし、売上高、伸び率、純利益ともに市場の予想を上回った。特筆すべき点として、一般顧客相手の売上分が前年比30.8%増の1166億元(約2.41兆円)で、全売上高の70%となっている。

報告によると、2023年は宅配便や路線便など「その他の事業」の売上分が前年比42.0%増の852億元(約1.76兆円)であった。また、「翌朝着」や夜間引き取りなど新たなサービスを始めたほか、香港・マカオでの宅配業をさらに改善し、香港では送達時間を最速4時間としている。物流統合サプライチェーンでの売上高は815億元(約1.68兆円)であり、このような取り組みは国内外の利用者に評価され、愛着感も生んでいる。

2023年、京東物流は引き続き日用消費財、家具・家電、3C、アパレル、自動車、生鮮食料品などで客層を広げたほか、自動車やアパレル業界でもかなりの成果を得たという。自動車については、アフターサービスと予備品の統合サプライチェーンサービスを打ち立て、今はボルボ、上汽GM五菱、理想汽車などを取り込んでいる。

また京東物流は、2023年も世界に広がるスマートサプライチェーンネットワークを通じ、あらゆる商品のスピード輸送へ橋渡しをして、着実な行動で産業の発展や地方振興、物流コストのさらなる削減を続けた。さらに雇用も拡大しており、2023年の人件費支出は821億元(約1.70兆円)、現場社員の賃金総額は前年比23.9%増となっている。

京東物流のCEOである胡偉(Hu Wei)氏は、「2024年もコスト減・効率増や最高のサービスを主眼に、着実な働きで世界のサプライチェーン網を改善し、サービスを最高のものとし、先端技術を探索して、物流コストを削減する」と述べている。

(中国経済新聞)