杭州アジア大会、競技終了後の池江璃花子へ会場から大きな拍手

2023/09/29 11:30

競泳中国代表の張雨霏と池江璃花子の友情が中国で話題となっている。

杭州アジア大会第5日目の9月27日、競泳女子100メートルバタフライ決勝が行われ、競泳中国代表の張雨霏(ジャン・ユーフェイ)と競泳日本代表の池江璃花子が出場した。

張雨霏は、東京五輪の200メートルバタフライと800メートルフリーリレーで2冠を達成。100メートルバタフライでも圧倒的な速さで大会新記録となる55秒86で優勝した。それまでの大会新記録保持者であった池江璃花子は、58秒98で5位。微笑む彼女に会場からは大きな拍手が送られた。

張雨霏は、試合後の記者会見で池江璃花子について「彼女は、前回のジャカルタアジア大会で誰もが認める天才少女でした。今回は表彰台を逃しましたが彼女の復活は奇跡です。彼女の存在は私たちに大きな励みとなっています」と話した。

池江は2019年2月に体調を崩し、医師から急性リンパ性白血病と診断された。約10ヶ月にわたる闘病生活の中で、抗がん剤治療や骨髄移植などを受け、同年12月に退院。それから1年半も経たないうちにトップレベルの競泳選手として表舞台へとカムバックを果たした。東京オリンピックで再会した2人は、試合後に温かいハグを交わし、福岡大会では張雨霏が「be the best of yourself」と書いて池江にメッセージを送っていた。そして、次は杭州で会おうねという約束通り、2人は再び同じ舞台に立った。

中国メディアは、2人の友情を大々的に報じており、ネット上には温かいメッセージが数多く寄せられている。

(中国経済新聞)