天猫、2026年新商品支援策を発表、億規模流通量とIP連携で「発売即ヒット」狙う

2026/01/25 12:30

中国最大級のECプラットフォームである天猫(Tmall)はこのほど、上海で開催された「NEWty2026 天猫スーパー新商品フェスティバル」において、2026年に向けた新商品戦略を発表した。イベントでは、2025年における新商品成長の成果を振り返るとともに、今後の重点支援策や年間新商品アワード、年度ビジネスリーダー表彰が行われた。あわせて女性活躍をテーマとした特別表彰も実施され、商業と公益を結び付けるプラットフォームとしての姿勢を鮮明にした。

新商品が成長をけん引 2025年は過去最高水準に

天猫は「ブランドにとっての新商品発表の第一拠点」としての存在感を一段と高めている。2025年には、1,600万点を超える高品質な新商品が天猫で初公開され、新商品数は過去最高を更新した。このうち3万点以上が取引額100万元(約2億円)を突破し、前年同期比で35%増加。新商品全体の取引額も34%増となり、天猫の新商品育成力と成長の確実性を裏付ける結果となった。

会場では、業界を代表するブランドが登壇し、新商品創出における独自の取り組みを紹介した。

アディダスは、中国文化を取り入れた「新中式」シリーズを天猫の新商品支援プラットフォーム「小黒盒(シャオヘイホー)」のグローバル発表企画と連動させ、「見てすぐ買える」仕組みを構築。2025年の売上は、過去2年間と比べ25倍以上に拡大したという。

パンテーンは、スキンケア発想の3Aペプチド配合トリートメントを投入し、天猫のデータ分析を活用して需要層に的確に訴求。発売から1か月で新規顧客資産が1億人規模に達した。

またAMDは、端末側AIエージェント技術を活用し、中国文化を核とした生成AIコンテストを3年連続で展開。天猫と連携することで、「テクノロジーと芸術」を融合した新商品の市場浸透を進めている。

年度アワードで示されたプラットフォームの支援力

表彰セッションでは、新商品開発力とマーケティング力を兼ね備えたブランドが多数表彰された。

ダウンウエアブランドの鸭鸭(ヤーヤー)は、天猫スーパーブランドデーで取引額1億元(約20億円)を突破。成都・春熙路でのテーマ型ポップアップストアや、河北省崇礼のスキーリゾートでの体験型展示が話題を呼び、「年度トレンド牽引ブランド」に選ばれた。

子ども向けシューズブランドの泰蘭尼斯(タラニス)は、航空宇宙技術に着想を得たカーボンプレート搭載の「安定ランニングシューズ」を開発。天猫スーパーブランドデーと連動し、初の「童靴(子ども靴)」分野で取引額1億元を突破したブランドとして、「年度スポーツマーケティングブランド」を受賞した。

化粧品ブランドの毛戈平は、中国各地の土壌を着想源とした「大地アイシャドウ」シリーズで東洋美学を表現。天猫との大型キャンペーンにより、複数カテゴリーで売上首位を獲得し、「年度文化創造ブランド」に選ばれた。

また、ウォルト・ディズニー・カンパニーと上海ディズニーリゾートは、映画『ズートピア2』と関連商品の展開、テーマパーク体験の相乗効果が評価され、「年度消費者選択ブランド」を受賞した。

年度ビジネスリーダー賞 産業を動かす人物を顕彰

「天猫年度ビジネスリーダー賞」では、中国の消費市場と産業構造の進化を牽引してきた3名が表彰された。

波司登(ボスデン)創業者の高徳康氏は、中国発ダウンブランドの国際化を推進した功績により「年度リーダー賞」を受賞。アディダス大中華圏董事総経理の蕭家乐(Adrian Siu)氏は、デジタル化と現地化戦略を評価され「年度革新賞」に選ばれた。

また、P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)大中華圏CEOの許敏(Jasmine Xu)氏は、天猫と連携した新商品発表モデルの革新が評価され、「年度開拓賞」を受賞した。

天猫の家洛総裁は授賞式で、「真の業界リーダーとは、自社の成長にとどまらず、産業全体を前進させる存在だ」と述べ、プラットフォームとブランドの長期的な共創関係の重要性を強調した。

女性活躍を後押し 商業と公益の融合

今回のイベントでは「女性の力」に焦点を当てた特別表彰も実施された。「年度女性パワーブランド」には、女性の成長支援や社会参画を積極的に推進する企業が選出され、エスティ ローダー、ubras、ゲランなどの取り組みが紹介された。

さらに「年度女性リーダー賞」は、ロレアル中国副最高経営責任者(副CEO)である馬暁宇氏が受賞。女性の科学分野進出を支援する取り組みが高く評価された。

2026年に向けた重点施策 全方位で新商品を後押し

天猫は2026年に向け、プラットフォーム内での流通量を億規模に拡大するとともに、ブランドの外部広告投資への追加支援を行う方針を示した。

また、アルゴリズムを活用した「新商品に反応しやすい顧客層」の特定、他プラットフォームとの連動による新規顧客獲得、世界的なスポーツ大会や大型イベントとの連携を通じ、「発売直後からのヒット創出」を目指す。

天猫は今後も、データと技術、豊富な資源を統合しながら、ブランドの持続的成長と中国消費市場の活性化を支える中核的プラットフォームとしての役割を強化していく考えだ。

(中国経済新聞)