火鍋店の海底撈、1日の客席回転率は3.3回

2024/04/6 11:00

中国の火鍋店大手「海底撈国際ホールディングス」(以下「海底撈」)が2023年の業績報告を発表した。売上高は前年比33.6%増の414.53億元(約8693億円)、純利益は同じく174.6%も増えて44.95億元(約942.7億円)で、ともに過去最高となった。この1年間で大きく回復し、コロナ禍前を上回る数字を残している。

この主な理由として、消費全体が回復したこと、および外食の回数が増えたことが挙げられる。中国国家統計局の数字では、2023年は飲食業の売上高が前年比20.4%プラスで過去最高となる5兆2890億元(約110.92兆円)であった。こうした中で海底撈は、店の回転率をアップさせて利益を大幅に増やした。回転率は全体では3.8回/日、店舗あたりでは3.9回/日で、ここ数年間ではかなりの実績となった。

また海底撈は2023年、店舗数の増加を抑えた。新規開店がわずか9店、営業再開が26店で、閉店数は32店、よって3店舗の増加にとどまった。2023年末の時点で、中華圏全体の営業店舗数は1374店となっている。このような策をとったのは、店の利益力や運営効率を引き上げるためである。

さらに特筆すべき点として、1人当たりの消費額が前年の104.9元(約2200円)から99.1元(約2078円)に落ちた。飲食業界で「コスパ」を求める傾向が強まる中、海底撈は一段と客を集めていることがわかる。決算報告を見ると、2023年は来店者数が前年比43.7%増ののべ3.9億人以上で、1日当たりでは100万人以上であり、集客力が一段とアップしている模様である。

(中国経済新聞)