宅配便が山積みの北京、各地から応援の配達員が到着

2022/12/17 09:30

北京で、宅配便が届かないといった問題が地元政府や社会、メディアに取り上げられている。コロナの影響で400か所以上の集配所が閉鎖され、荷物が山積みになっており、配達が遅い、出荷も遅い、品が届かないという事態になっている。

この問題を重く見た配送会社の京東物流は専門グループを発足させ、連夜にわたり人の手配や荷物の処理を検討し、ICタグや経路の変更などにより感染対策物資や医療品を優先的に配送する計画を立てている。

また京東物流は、14日に他地域から配達要員1010名を送り込んだとのことで、15日には応援者が合わせて2000人に達し、市内で配達などにあたって事態の緩和をはかる。

これらの応援者はすべて本人希望とのことで、上海、広東省、陝西省など16の省や市で24時間以内に集まって相次ぎ北京に到着している。1人当たり直近3か月分の平均給与にあたる9000元/月の基準賃金が与えられるほか、1日に食事手当50元とインセンティブ150元が支給される。

配達を統括する中国郵政局によると、12月上旬の宅配便の受付件数は約43.03億件であり、12月12日に全国の郵便局や宅配業者が受理した件数は2021年の「独身の日」セールのピーク時とほぼ同じレベルに達し、4.53億件であった。

郵政局は、「繁忙期にあって配達員はコロナの中で働きづめだ。仕事は大変で荷物も多く、寒い屋外での作業はとても苦労する。予定通り配達できないこともるので、どうかご理解いただきたい」と表明している。

(中国経済新聞)