中国で今、電池を自社で開発する自動車メーカーが増えている。蔚来汽車(NIO)に続き小鵬汽車(Xiaopeng)も電池の製造に乗り出し、BMWの上級エンジニアであった仲亮(Zhong Liang)氏を半年前にシャオミ電池技術の上級統括として迎え入れたという。仲氏はBMWの前に小鵬とパートナー関係にある韓国の大手電池メーカー「SKイノベーション」に在籍していた。小鵬は100人規模の電池開発チームを抱え、原材料の仕入れ先ともかなり連絡を取り合っているという。
現在、自動車メーカーが続々と電池の製造に乗り出している。蔚来のCEOである李斌(Li Bin)氏は今年初め、2024年販売予定の新車「アルプス」に搭載する電池の開発に向けて400人規模のグループを結成したと発表した。2022年から2024年までのわずか3年間でゼロから実用化にこぎつけるというタイトなスケジュールである。
蔚来は今年10月末、20億元をかけて電池技術の会社を設立し、小鵬もこのほど、資本金50億元をかけて電池およびその部品、モーターの製造などを手掛ける広州鵬博汽車科技公司を発足させている。
これら2社のほか、広汽、長城、吉利の各自動車メーカーも早期に電池の製造計画を立てており、長城は傘下企業の蜂巣電池がまもなくIPOを果たし、広汽も今年8月に109億元をかけて電池の製造ラインを建設すると発表している。
このような取り組みが一般化するわけではないにしても、製造コストの半分近くを占める電池を業務に取り入れ、ものにする動きは進みそうである。
(中国経済新聞)