シャオミ、時価4.5兆円を割り込む 主力のスマホ事業が不振

2022/10/23 20:30

スマートフォンメーカーのシャオミは、直近の営業日で時価が284億ドル(約4.27兆円)まで落ち込んだ。上場前の2014年は推定時価450億ドル(約6.76兆円)で、上場後には最盛期で1000億ドル(約15兆円)近くまで達していた。

この理由は、市場全体が不景気となっているためでもあるが、会社自身の業績不振も大きく響いている。

シャオミの最新の四半期的決算によると、2022年上半期の収入は前年同期比12.8%減の1435億元(約2.99兆円)で、調整後の利益は同60%減の49.4億元(1028億円)であった。また第二四半期は収入が前年同期比20%減の702億元(約1.46兆円)で、調整後の利益は同67%減の20.8億元(約433億円)であった。

こうした業績不振の原因はスマホ事業の不振であり、シャオミの決算によると、2022年第二四半期の全世界でのスマホの出荷台数は前年同期の5290万台から26.2%減となる3910万台で、売上高は2021年同期の591億元(約1.23兆円)から28.5%減の423億元(約8803億円)となっている。

これらの理由はまず、グローバル経済の低迷で消費需要の後退を受け、スマホ市場も落ち込んでいるためである。Canalysのデータによると、2022年第二四半期、世界のスマホ出荷台数は前年同期比で8.9%減、前期比で7.7%減であり、この中で中国は前年同期比10.1%減、前期比10.9%減となっている。すなわち、シャオミが抱えている一番の問題は基盤事業であるスマホ市場の停滞や後退である。

また、世界のスマホ市場は現在、サムスンとアップルが2強を形成しており、中国勢のシャオミ、栄耀(Honor)、oppo、vivoは国内でしのぎを削っている。シャオミは第二四半期の前年比落ち込み幅が市場全体を上回っており、スマホ事業において主なライバルの後塵を拝している。

この第二四半期、シャオミは国外での収入が340億元(約7075億円)であり、売上高に占める割合は48.4%と国内分よりは少ないものの、スマホに関して言えば海外の方がむしろ好調である。Canalysによると、シャオミは世界55の国・地域を相手に合計出荷台数が3位となっているが、中国の市場シェアはアップル、OPPO、vivo、Honor に次ぐ5位に甘んじている。

シャオミは実店舗での売上も劣勢を覆せない。国内での販売店数は6月30日現在で10600店以上となっているが、販売台数は市場全体の8%に過ぎず、オンライン販売でのシェア28.7%に比べると物足りない数字である。

(中国経済新聞)